行政書士の田中さん

江戸川区の特定創業支援等事業。対象者・5つの創業塾・証明書の申請方法

江戸川区で会社設立や個人事業の開業を予定している方は、区や信用金庫が実施する「特定創業支援等事業」を利用できます。

対象となる創業塾を修了し、江戸川区から証明書の交付を受けると、会社設立時の登録免許税の軽減、日本政策金融公庫の創業融資における利率の優遇、補助金の申請要件などに活用できる場合があります。

江戸川区では、開催時期や内容の異なる5つの創業塾が用意されています。

この記事では、最初に特定創業支援等事業を利用するメリットと対象者を確認したうえで、各創業塾の違い、証明書の申請方法、創業融資や補助金との関係を解説します。

1.特定創業支援等事業とは

特定創業支援等事業とは、市区町村が地域の金融機関や創業支援機関などと連携して行う、継続的な創業支援です。

創業に必要とされる次の4分野を、複数回の講義などを通じて学びます。

  • 経営
  • 財務
  • 人材育成
  • 販路開拓

単発のセミナーとは異なり、自分の事業内容、顧客、売上の見込み、必要資金などを整理しながら、創業に必要な知識を身に付けることが目的です。

制度全体の仕組みや優遇措置については、別の記事で詳しく解説しています。

【特定創業支援等事業とは?受講内容・証明書・メリットを解説】

2.江戸川区の特定創業支援等事業を受けるメリットは?

対象となる創業塾を修了し、江戸川区から証明書の交付を受けると、主に次の優遇措置を利用できる場合があります。

優遇措置

主な内容

登録免許税の軽減

江戸川区内で会社を設立する場合、登録免許税が軽減される

創業関連保証の特例

通常より早い時期から利用できる

東京都の創業融資

融資利率の優遇対象となる

日本政策金融公庫

新規開業・スタートアップ支援資金の利率引下げ対象となる

国や東京都の補助金

申請要件や補助上限額の引上げ要件となる

会社設立を予定している方にとって分かりやすいメリットが、登録免許税の軽減です。

江戸川区内で株式会社または合同会社を設立する場合、登録免許税の税率は資本金の0.7%から0.35%に軽減されます。

最低税額の場合は、次のようになります。

会社形態

通常の最低税額

軽減後の最低税額

株式会社

15万円

7万5,000円

合同会社

6万円

3万円

最低税額の場合、株式会社は7万5,000円、合同会社は3万円、設立時の負担を抑えられる可能性があります。

ただし、創業塾を受講するだけで優遇措置が自動的に適用されるわけではありません。講座の修了後、江戸川区へ申請して証明書の交付を受ける必要があります。

3.江戸川区の特定創業支援等事業の対象者

江戸川区の公式案内では、特定創業支援等事業の基本的な対象者として、次の方になります。

  • 現在事業を営んでおらず、これから創業する予定の個人
  • 創業後5年未満の個人事業主

ただし、実際の受講条件は、創業塾ごとに異なります。

例えば、「えどがわ起業家ゼミナール(基礎編)」は、江戸川区内で起業を目指す方のうち、区内在住・在勤・在学の方が対象です。

「ひがしん創業塾」では、創業を希望する個人または創業後5年未満の方で、対象となる地域で創業し、全日程に参加できることなどが条件とされています。

そのため、対象になるかどうかは、次の点を確認する必要があります。

  • 現在すでに事業を行っているか
  • 創業してから何年経過しているか
  • 江戸川区内で創業する予定があるか
  • 江戸川区内に在住・在勤・在学しているか
  • 必要な回数の講義を受講できるか

すでに法人を設立している方や、別の事業を行っている方は、講座を受講できる場合でも、証明書の交付や登録免許税の軽減などの対象にならないことがあります。

また、講座の受講対象者と、それぞれの優遇措置を利用できる方の条件は同じとは限りません。判断に迷う場合は、申込み前に講座の主催者や江戸川区へ確認しましょう。

4.江戸川区では5つの創業塾が対象になる

江戸川区では、区が実施する講座のほか、地域の信用金庫が実施する創業塾も特定創業支援等事業として認定されています。

対象となっているのは、次の5つです。

実施機関

対象講座

江戸川区

えどがわ起業家ゼミナール(基礎編)

朝日信用金庫

えどがわ朝日創業塾

小松川信用金庫

こましんえどがわ創業塾

東榮信用金庫

えどがわ創業塾

東京東信用金庫

ひがしん創業塾

江戸川区の特徴は、開催時期や内容の異なる複数の講座から選べることです。

原則として一つの講座を選び、その講座が定める出席要件を満たします。異なる講座を自由に組み合わせて修了要件を満たす制度ではありません。

5.2026年度の開催状況

2026年度の主な開催予定は、次のとおりです。

講座名

開催時期

回数・特徴

えどがわ起業家ゼミナール(基礎編)

2026年5月~10月

全6回。創業に必要な内容を幅広く学ぶ

えどがわ朝日創業塾

2026年10月~12月

必須講座4回と希望者向け講座1回。受講料無料

こましんえどがわ創業塾

2026年11月予定

毎週土曜日に開催予定

えどがわ創業塾

2027年1月~2月予定

2026年12月末ごろから募集予定

ひがしん創業塾

2026年10月~12月

全6回。事業計画書の作成も行う。受講料無料

2026年9月15日時点では、すでに募集を終了している講座もありますが、これから募集が始まる予定の講座もあります。

開催日、定員、受講料などは年度によって変わります。申込みの際は、江戸川区や各実施機関の最新情報を確認してください。

6.各創業塾の内容と特徴

えどがわ起業家ゼミナール(基礎編)

「えどがわ起業家ゼミナール(基礎編)」は、江戸川区が実施する全6回の講座です。

自己分析、経営、財務、人材育成、販路開拓などを幅広く学びます。少人数でのグループディスカッションや、修了生との座談会なども行われます。

2026年度は、江戸川区内で起業を目指す区内在住・在勤・在学者を対象として、タワーホール船堀で開催されました。受講料は教材費を含めて1万円です。

時間をかけて事業内容を整理したい方や、ほかの受講生と交流しながら準備を進めたい方に向いています。

信用金庫が実施する創業塾

信用金庫が実施する創業塾では、経営、財務、人材育成、販路開拓を比較的短い期間で学びます。

例えば、2026年度の「えどがわ朝日創業塾」は、4回の必須講座に加えて、希望者向けのデジタル活用セミナーと交流会が用意されました。証明書を申請するためには、第1回から第4回まですべてを受講する必要があります。

「ひがしん創業塾」は全6回で、創業の基礎知識に加えて、事業計画書の作成まで行う内容です。

7.どの創業塾を選べばよいか

創業塾を選ぶときは、次の点を比較します。

会社設立や開業の予定日

登録免許税の軽減を利用する場合は、会社設立前に講座を修了し、証明書を取得する必要があります。講座の終了日だけでなく、証明書の発行時期も確認しましょう。

開催期間と曜日

数か月かけて学ぶ講座と、比較的短期間で集中的に学ぶ講座があります。必要な回数を無理なく受講できる講座を選びます。

会場

江戸川区内で開催される講座だけでなく、区外で実施される講座もあります。
例えば、2026年度のひがしん創業塾は墨田区内で開催されました。江戸川区で創業する方も対象になりますが、全日程に通えるか確認が必要です。

学びたい内容

創業について基礎から学びたい方は、えどがわ起業家ゼミナールが候補になります。
創業予定日が比較的近く、短期間で4分野を学びたい方は、信用金庫が実施する創業塾も検討できます。

8.江戸川区への証明書申請方法

創業塾の修了要件を満たした後、別途、江戸川区へ証明書を申請します。

基本的な流れは次のとおりです。

  1. 対象となる創業塾を受講する
  2. 講座ごとの修了要件を満たす
  3. 江戸川区の証明書請求用申請書を作成する
  4. オンラインフォームから申請する
  5. 江戸川区から証明書の交付を受ける

オンライン申請では、江戸川区所定の証明書請求用申請書を添付します。

具体的な出席要件については、受講した創業塾の主催者への確認が必要です。

証明書が即日発行されるとは限りません。会社設立日や補助金の申請期限が決まっている方は、余裕をもって申請しましょう。

9.日本政策金融公庫の創業融資との関係

証明書を取得した方は、日本政策金融公庫の「新規開業・スタートアップ支援資金」で、貸付利率の引下げ対象となる場合があります。

ただし、証明書は融資を保証するものではありません。創業塾で整理した内容をもとに、自己資金、売上予測、必要資金、返済計画などを具体化する必要があります。

【日本政策金融公庫創業融資を考え始めた方へ。まずは日本政策金融公庫を知っておきましょう】

10.小規模事業者持続化補助金<創業型>との関係

特定創業支援等事業による支援を受けることは、小規模事業者持続化補助金<創業型>の申請要件の一つです。

現在の公募では、支援を受けた日と開業日または会社設立日の両方が、公募締切日からさかのぼって過去1年以内に含まれることが求められています。

利用を考えている方は、受講日、開業日、補助金の公募締切日を確認して準備しましょう。

【小規模事業者持続化補助金<創業型>とは】

11.江戸川区で制度を活用するための流れ

江戸川区の特定創業支援等事業を活用する場合は、次の順番で準備すると分かりやすくなります。

  1. 対象者に該当するか確認する
  2. 事業内容と創業予定日を決める
  3. 参加できる創業塾を選ぶ
  4. 創業塾を修了して証明書を取得する
  5. 必要に応じて会社を設立する
  6. 創業融資や補助金の申込みを進める

登録免許税の軽減、創業融資、補助金を組み合わせたい方は、全体のスケジュールを最初に整理することが重要です。

12.江戸川区で会社設立・創業融資をお考えの方へ

江戸川区には5つの対象講座がありますが、講座ごとに対象者、募集時期、開催期間、出席要件が異なります。

また、登録免許税の軽減を利用するには会社設立前に証明書を取得する必要があり、創業融資や補助金には別の審査や期間要件があります。

当事務所では、江戸川区で創業を予定している方に対し、会社設立の準備、日本政策金融公庫の創業融資、創業計画書の作成などを一体的にサポートしています。

「自分が対象になるか分からない」「どの創業塾を選べばよいか迷っている」「会社設立と創業融資をどの順番で進めればよいか分からない」という方は、お気軽に当事務所へご相談ください。

創業時期、事業内容、自己資金、必要資金などを確認し、創業後の資金繰りまで考えた無理のない計画をご提案します。

※講座の日程、対象者、証明書の取扱い、融資条件、補助金・助成金の内容は変更される場合があります。申込みの際は、江戸川区や各実施機関の最新情報をご確認ください。

引用元:江戸川区の創業支援情報

▼東京都江戸川区で会社設立を考えている方はこちら
https://lp.chuo-office.com/edogawa-setsuritsu

▼東京都江戸川区で創業融資を考えている方はこちら
https://lp.chuo-office.com/sub-yushi1-53
/

\まずはあなたの計画を診断してみませんか?/

【初回無料】特定創業支援×融資 活用判定ミーティング

「結局、自分は特定創業支援を受けるべき?」
「公庫と制度融資、どちらに申し込めばいい?」

そんな一歩を踏み出せないあなたのために、
60分間の無料オンラインミーティング(対面も可)を実施しています。

  • 【スケジュール判定】創業する23区の最新ルールをもとに、証明書や融資が手に入る現実的なタイムラインをお伝えします
  • 【融資戦略の決定】自己資金や業種から、公庫と制度融資どちらを優先すべきか最適なロードマップをご提案します
  • 【会社設立の最適化】融資の審査でマイナス評価にならない「正しい会社設立の進め方」が分かります

お急ぎの場合: 090-1457-5300(タップで発信)

LINEでのご相談: 友だち追加して相談する

免責事項

当ブログでは、コンテンツや情報の正確性に配慮し、信頼できる内容をお届けするよう心がけておりますが、その正確性や安全性を完全に保証するものではございません。

記事内容は、執筆時点で確認できた情報に基づいております。

ご利用に際して生じた損害やトラブル等につきましては、責任を負いかねますので、あらかじめご了承くださいますようお願いいたします。

上部へスクロール