葛飾区は、亀有・新小岩・金町など地域に根ざした商業エリアがある一方、金属、ゴム、皮革、繊維、プラスチックなどを扱う町工場が数多く集まる「ものづくりのまち」でもあります。地域密着型の店舗やサービス業から製造業まで、さまざまな形で創業を考えやすい地域です。
ただ、実際に事業を始めるとなると、物件取得費、内装費、設備購入、仕入れ、広告宣伝費、開業後の運転資金など、売上が安定する前にまとまった資金が必要になります。
葛飾区で創業融資を考える場合に知っておきたいのが、区の「起業家支援融資」「創業支援融資」と、日本政策金融公庫の「新規開業・スタートアップ支援資金」です。
葛飾区の制度融資は、創業準備を進めながら低い負担で借りられる点が魅力です。一方、日本政策金融公庫は、融資額の大きさや返済期間、スピードの面で使いやすいという特徴があります。
それぞれの違いを見ながら、葛飾区でどのように創業資金を準備するとよいのか整理していきます。
1.葛飾区には創業者向けの融資が2つある
葛飾区の創業融資で特徴的なのは、「起業家支援融資」と「創業支援融資」という2つの制度が用意されていることです。
どちらも、葛飾区内に主たる事業所を置いてこれから起業する方や、起業後2年以内の方などを対象としています。法人の場合は、本店登記と主たる事業所の両方を葛飾区内に置くことが基本となります。
まず「起業家支援融資」は、創業塾の受講を前提とせず利用できる制度です。
融資限度額は2,000万円、本人負担利率は年0.3%以内です。返済期間は運転資金6年以内、設備資金・併用資金8年以内で、据置期間は12か月以内となっています。
一方の「創業支援融資」は、葛飾区の創業塾を受講し、特定創業支援等事業の証明を取得した方が利用できる制度です。
こちらも融資限度額は2,000万円ですが、本人の利子負担がありません。信用保証料についても補助があるため、条件面ではかなり魅力があります。
つまり葛飾区では、早めに融資準備を進めたい場合は起業家支援融資、時間をかけて創業塾で学びながら有利な条件を利用したい場合は創業支援融資、という考え方ができます。
2.日本政策金融公庫は、資金額とスピードを重視する方に向いている
葛飾区の制度融資とあわせて検討したいのが、日本政策金融公庫の新規開業・スタートアップ支援資金です。
新たに事業を始める方、または事業開始後おおむね7年以内の方が対象で、店舗の内装、機械設備、仕入れ、人件費など、創業時に必要となる設備資金・運転資金に利用できます。
融資限度額は7,200万円で、返済期間は設備資金20年以内、運転資金10年以内、据置期間は5年以内です。
葛飾区の制度融資と比べると、融資枠が大きく、返済期間も長いため、店舗や工場などである程度まとまった設備投資が必要な場合にも対応しやすくなっています。
また、創業期の方は原則として無担保・無保証人で利用でき、一定の利率引下げもあります。
さらに、公庫は借入申込みから融資が決まるまでの平均所要日数が2~3週間程度です。
もちろん案件によって前後しますが、「店舗の契約を進めたい」「設備の発注時期が決まっている」「できるだけ早く開業したい」という方にとって、スピード感は大きなメリットです。
3.葛飾区の起業家支援融資、創業支援融資と公庫を簡単に比較
葛飾区で創業融資を検討する場合は、「起業家支援融資」「創業支援融資」、そして日本政策金融公庫の3つを比較すると違いが分かりやすくなります。
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項目 |
葛飾区「起業家支援融資」 |
葛飾区「創業支援融資」 |
日本政策金融公庫 新規開業・スタートアップ支援資金 |
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融資額 |
2,000万円まで |
2,000万円まで |
7,200万円まで |
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金利 |
本人負担0.3%以内 |
本人の利子負担なし |
基準利率 ※要件により利率引下げあり |
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返済期間 |
運転6年以内/設備・併用8年以内 |
運転6年以内/設備・併用8年以内 |
設備20年以内/運転10年以内 |
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据置期間 |
12か月以内 |
12か月以内 |
5年以内 |
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創業塾 |
必須ではない |
特定創業支援等事業の証明が必要 |
必須ではない |
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特徴 |
比較的早い段階から検討しやすい |
条件面の優遇が大きい |
資金枠が大きく、比較的早く進めやすい |
葛飾区の起業家支援融資は、創業塾の受講を前提とせず利用を検討できるため、これから早めに融資準備を進めたい方に向いています。
一方、創業支援融資は、特定創業支援等事業の証明書が必要になりますが、本人の利子負担がないため、時間に余裕があり、創業塾を受講しながら準備できる方には魅力的です。
日本政策金融公庫は、融資限度額が7,200万円と大きく、返済期間も長めです。開業時期が近い方や、設備資金・運転資金をある程度まとまって確保したい方には使いやすい選択肢です。
つまり、葛飾区では、
・早めに区の制度融資を検討したい → 起業家支援融資
・時間をかけて有利な条件を利用したい → 創業支援融資
・資金額やスピードを重視したい → 日本政策金融公庫
という整理をすると、それぞれの違いが分かりやすくなります。
4.葛飾区の制度融資は「起業計画を作りながら進める」のが特徴です。
葛飾区の起業家支援融資・創業支援融資では、起業計画書を作成し、区の中小企業診断士による認定を受ける必要があります。
単に融資申込書を提出するのではなく、どのような事業を行うのか、売上をどのように作るのか、毎月どのくらいの経費がかかるのか、必要資金はいくらなのか、といった内容を整理しながら進めていきます。
この手続きは少し時間がかかりますが、初めて創業する方にとっては、事業計画を見直す良い機会にもなります。
さらに、区の認定を受けた後も、実際に融資を行う金融機関や信用保証協会による審査があります。区から認定を受けたからといって、必ず融資を受けられるわけではない点にも注意が必要です。
一方、公庫の場合は、創業計画書などを準備して直接融資審査を受けるため、制度融資に比べると手続きの段階が少なく、比較的短期間で進みやすくなっています。
開業時期に余裕があるなら制度融資、スケジュールを優先するなら公庫という違いを意識しておくと選びやすいでしょう。
特定創業支援等事業は、公庫を使う方にも意味がある
5.特定創業支援等事業は、公庫にも活かせる
そのため、この支援は制度融資のためだけでなく、公庫を利用する場合にも活かしやすいのが特徴です。文京区で創業するなら、融資の検討とあわせて、こうした支援も早めに確認しておくと進めやすくなります。
▼東京都葛飾区で会社設立を考えている方はこちら
https://lp.chuo-office.com/kathushika-setsuritsu
▼東京都葛飾区で特定創業支援等事業を知りたい方はこちら
https://lp.chuo-office.com/katushika-sogyo-shien
6.葛飾区では、創業後の支援も見ておきたい
葛飾区の創業支援は、融資を受けるところだけで終わりません。
創業入門セミナーや創業塾のほか、創業者への情報提供などがあり、創業前から創業後まで段階に応じて支援を受けられる環境があります。
また、葛飾区は町工場が多い地域で、ものづくり系の事業に対する支援も特徴的です。
たとえば、新製品・新技術の開発に取り組む創業5年未満の事業者については、対象経費の3分の2以内、最大150万円の補助制度があります。製造業や技術開発型の事業で創業する場合には、融資だけでなく、こうした制度もあわせて確認しておきたいところです。
葛飾区では、創業、資金調達、販路拡大、製品開発と、事業の成長段階に応じた支援を探しやすい点も特徴です。
7.葛飾区で創業融資を選ぶときは「開業までの時間」を確認しよう
葛飾区では、条件のよい創業支援融資が用意されています。そのため、「金利が低いから制度融資を使いたい」と考える方も多いでしょう。
ただし、創業塾の受講や証明書の取得、中小企業診断士との面談、金融機関・信用保証協会の審査まで考えると、開業直前になってから準備を始めるのでは間に合わない可能性があります。
創業時には、物件契約、会社設立、許認可、設備購入、従業員の採用など、融資以外にも多くの準備があります。
そのため、融資制度を選ぶ際には金利だけを見るのではなく、
「いつ開業したいのか」
「いつまでに資金が必要なのか」
「いくら必要なのか」
を最初に整理しておくことが大切です。
開業まで時間があり、創業塾も活用したい場合は葛飾区の制度融資を検討し、開業時期が迫っている場合や必要資金が比較的大きい場合は、公庫を先に検討する方法もあります。
まとめ|葛飾区の創業融資は、条件とスピードの両方を見て選びたい
葛飾区には、起業家支援融資と創業支援融資という2つの創業者向け制度があります。
特に創業支援融資は、創業塾の受講など一定の準備は必要ですが、本人の利子負担がなく、創業初期の資金負担を抑えられる点が大きな魅力です。
一方、日本政策金融公庫は、融資限度額が大きく、返済期間も長く、比較的スピード感を持って進めやすいという強みがあります。
そのため葛飾区で創業する場合は、制度融資か公庫かを最初から一つに決めてしまう必要はありません。
時間に余裕があり、できるだけ有利な条件で借りたい方は葛飾区の制度融資。
開業時期が近い方や、まとまった設備資金・運転資金を確保したい方は日本政策金融公庫。
このように、ご自身の開業スケジュールと必要資金に合わせて選ぶことが大切です。
葛飾区で会社設立と創業融資をまとめて相談したい方へ
創業融資で大切なのは、融資制度を選ぶことだけではありません。
会社をいつ設立するのか、資本金をいくらにするのか、物件契約や許認可をどの段階で進めるのか、そして融資をいつ申し込むのか。これらを最初に整理しておくことで、創業準備は進めやすくなります。
当事務所では、葛飾区でこれから創業される方に向けて、会社設立の準備から創業計画の整理、日本政策金融公庫を含めた創業融資の進め方まで、全体のスケジュールを見ながらサポートしています。
「制度融資と公庫のどちらが自分に合うのか分からない」
「まだ事業計画が完全には固まっていない」
「会社設立と融資をどの順番で進めればよいのか知りたい」
このような段階でも構いません。
融資が必要になる直前ではなく、開業時期と必要資金が見えてきた段階で一度整理しておくことが大切です。
葛飾区で会社設立や創業融資をご検討中の方は、お気軽にご相談ください。
