三軒茶屋・下北沢のにぎわい、二子玉川や成城の落ち着いた街並みなど、東京都世田谷区は“生活者の近さ”がエリア全体に広がる区です。BtoCはもちろん、少人数で始めるBtoBでも「現場が回る形」を作りやすい地域です。
いっぽうで「世田谷区で会社を作りたい」と思っても、いざ手続きを進めると「定款の認証はどこ?」「登記はどの法務局?」「創業融資の相談窓口は?」といった“届出先”の迷いが出てきます。ここを間違えると、時間も手間も余計にかかってしまいます。
この記事では、世田谷区で起業する際に知っておくべき手続きの管轄情報や、世田谷区ならではのメリット、活用すべき支援制度について解説します。
▼会社設立にかかる期間はどれくらいかかるか?はこちら
https://lp.chuo-office.com/company-startstep/
世田谷区で会社設立をする3つのメリット

世田谷区で起業することにどんな魅力があるのでしょうか。その理由は大きく3つあります。
① 生活者の動線が強く、「地域で選ばれる理由」を作りやすい
世田谷区は住宅地としての厚みがあり、日常の導線の中で商いが回りやすい土台があります。教室・物販・美容・生活サービスなどは、広告費を増やす前に「通いやすさ」「口コミの広がり」を設計しやすく、創業期の集客導線が組み立てやすいのが特徴です。
② “世界観”を言語化しやすく、ブランドの立ち上げと相性がよい
下北沢や三軒茶屋のカルチャー、二子玉川・成城の上質感など、エリアごとに街のイメージがはっきりしています。事業の見せ方(店舗の雰囲気、SNSの発信、商品設計)と街の空気を合わせやすく、ブランドづくりを進めやすい点がメリットです。
③ 小規模運営(予約制・在宅併用)など“無理のない始め方”がしやすい
世田谷区は、創業初期に多い「まずは小さく試す」「運用を固めてから広げる」進め方と相性がよい区です。特に予約制・訪問型・オンライン併用など、固定費を急に上げない運営を取りやすく、検証→改善のサイクルを回しやすいでしょう。
2. 【保存版】世田谷区の会社設立・管轄リスト
ここが最も重要です。会社設立には「定款認証」「登記申請」が必要ですが、世田谷区は手続きが区内で完了させることができます。
| 手続き | 機関名 | 所在地・注意点 |
|---|---|---|
| 定款認証 | 公証役場 | 世田谷公証役場(世田谷区三軒茶屋2-15-8 ファッションビル4階) |
| 法人登記 | 東京法務局 | 東京法務局 世田谷出張所 【注意】世田谷区若林4-22-13 ※管轄は九段下の「本局」ではありません。 |
プロのアドバイス:
① 定款認証は東京都内のいずれの公証役場であれば認証ができます。
②合同会社設立の場合は、定款認証を受ける必要は、ありません。
▼「株式会社と合同会社:起業家がまず知っておきたい7つの違い」はこちら
https://lp.chuo-office.com/company-difference1/
3. 世田谷区で利用できる「創業融資」
会社設立時には、事業を軌道に乗せるための資金確保が欠かせません。世田谷区には区が主導する「創業支援資金」と日本政策金融公庫の「新規開業・スタートアップ支援資金」という創業融資があります。
| 名 称 | 機関名 | 所在地・注意点 |
|---|---|---|
| 創業支援資金 | 世田谷区(公益財団法人世田谷区産業振興公社 産業振興課 経営支援・雇用係) | 世田谷区太子堂2-16-7 世田谷産業プラザ 4階 |
| 新規開業・スタートアップ支援資金 | 日本政策金融公庫(渋谷支店) | 渋谷区桜丘町3-2 渋谷サクラステージ SAKURAタワー13階 |
一般的な融資よりも低金利で借りられるため、自己資金だけでスタートする予定の方も、一度検討してみる価値があります。
※世田谷区創業支援資金のお問い合わせ先は区役所本庁舎ではなく世田谷産業プラザです。ご注意ください。
▼世田谷区の創業融資制度についての詳細はこちら
https://lp.chuo-office.com/sub-yushi1-68/
4. 登録免許税が半額に?「特定創業支援等事業」
これから会社を設立する方に絶対に知っておいてほしいのが、「特定創業支援等事業」です。
これは、世田谷区が実施する「創業セミナー」や「個別相談」を一定期間受けることで、区から証明書が発行される制度です。この証明書があると、会社設立時の登録免許税が半額になる(株式会社なら最低15万円→7.5万円)という大きなメリットがあります。(他にも様々なメリットがあります。)
ただし、登録免許税の減額には設立登記をする「前」に受講を完了させる必要があります。「知らなかった」では済まされない大きな節約ポイントですので、スケジュールには余裕を持ちましょう。
▼特定創業支援等事業の受け方・メリット詳細はこちら
世田谷区の創業支援等事業について
5. 世田谷区のオフィス事情(賃料・エリアの特徴など)

世田谷区は「にぎわい」「上質な商圏」「生活密着の導線」が点在しているため、まず“誰に会う拠点か(来客か運用か)”を決めると選びやすくなります。
- 三軒茶屋〜下北沢エリア: 人の流れがあり、発信や集客と相性がよいエリアです。店舗・スタジオ・予約制サービスなど、見せ方を作りたい業態で検討しやすい一方、条件は動きやすいので「これだけは譲れない条件」を先に固めておくと判断が速くなります。
- 二子玉川〜用賀エリア: 落ち着いた商圏と生活導線があり、単価設計やブランドの見せ方を整えたい事業で検討しやすいエリアです。駅近に寄せるほど条件が上がりやすいため、必要面積・来客頻度・スタッフ動線を先に設計してから物件に当てるとミスマッチが減ると思います。
- 成城〜千歳烏山エリア: 生活圏に近く、無理のない固定費で“回す”設計を作りやすいエリアです。予約制・訪問型・在宅併用など、運用重視の拠点を考える場合は、登記可否(法人登記が可能か)や用途(事務所利用が可能か)を契約前に書面で確認しておくと手戻りを防げます。
まとめ:世田谷区で会社設立—拠点選びと手続き先の確認が成功の近道
世田谷区は「生活者の近さ」を強みにしやすい地域です。設立手続きに関する書類、提出先を確認し事業計画に支障をきたす事の内容にすることが大切です。
ご自身で手続きを行う際は、管轄間違いによるタイムロスに十分ご注意ください。 もし「手続きが不安」「事業計画に集中したい」という場合は、杉並区エリアに詳しい専門家(行政書士、司法書士や税理士)への依頼も検討してみてください。
▼会社を設立するのには、いくらくらいかかるのだろうか?はこちら
https://lp.chuo-office.com/price-list/

