
豊島区での創業をスムーズに。経営の基礎を押さえつつ、登記費用、金利の負担等も抑えられるのが「特定創業支援等事業」です。
「対象は? どんなメリット? どう申請する?」――気になるポイントを一つずつクリアにします。
本記事では、豊島区ならではの支援メニューと利用手順等をわかりやすく説明します。その他に豊島区で活用できる創業者に対しての支援メニューも御紹介します。
豊島区の特定創業支援等事業とは何ですか?
産業競争力強化法に基づく区の認定制度で、創業に必須の「経営」「財務」「労務」「販路開拓」の4分野を体系的に学べるプログラムです。所定のカリキュラムを修了し、豊島区の証明書交付を受けると、創業に関する6つの優遇措置を利用することができます。
どんな優遇措置が受けられる?

証明書を手に入れることで、創業者にとって非常に価値のある、以下の6大メリットが受けられます。
メリット1:会社設立のコストが劇的に下がる「登録免許税の軽減」
株式会社の場合:15万円 → 7.5万円(半額!) 合同会社の場合:6万円 → 3万円(半額!) (※いずれも資本金の額によらない最低税額の場合) 開業時に最も負担となる費用の1つが、この登録免許税です。これが半額になるインパクトは非常に大きく、浮いた資金を運転資金や設備投資に回せます。
メリット2:融資のスタートダッシュが決まる「信用保証協会の保証特例」
通常、創業の2か月前からしか利用できない信用保証が、6か月前から対象になります。この「4か月の差」により、余裕を持った資金計画と設備の発注などが可能になり、事業のスタートをよりスムーズにします。
メリット3:資金調達の選択肢が広がる「日本政策金融公庫の融資優遇」
多くの創業者が利用する日本政策金融公庫の「新規開業資金」において、貸付利率の引き下げといった優遇が適用されます。資金調達のハードルが下がり、事業の安定性を高めます。
メリット4:都の融資も有利になる「東京都『創業融資』の特例」
東京都が実施する「創業融資」を利用する際、利率が0.4%優遇されます。日本政策金融公庫だけでなく、都の制度も有利に使えるため、資金計画の選択肢がさらに広がります。
メリット5:国や東京都の創業に関する補助金・助成事業の利用
国が取り扱う「創業・事業承継補助金」や、東京都及び東京都中小企業振興公社が取り扱う「創業助成事業」は、国・東京都が指定する創業支援(豊島区の特定創業支援事業を含む)を受けた方が対象となります。
メリット6:豊島区の補助金の利用(開業支援コース)
豊島区が取り扱う「開業支援コース」補助金の対象となります。創業予定の方、創業後間もない方を対象としており、「経営安定コース」よりも補助率と補助限度額を高く設定した補助金です。
この制度を利用できる対象者

・豊島区内で 創業予定の方
・豊島区内で創業後 5 年未満の方
優遇措置を受けるまでの流れ

メリットを受けるまでの道のりは、意外とシンプルです。基本は以下の4ステップで進めていきましょう。
Step 1:豊島区の創業支援を受け、経営知識を学ぶ
まずは、豊島区が実施する「特定創業支援等事業」に参加し、経営・財務・人材育成・販路開拓といった経営の土台を固めます。以下のいずれかの支援を修了する必要があります。
- 個別相談
- 「女性のための起業塾」の受講
- 「創業スクール」の受講
Step 2:豊島区へ「証明書」の交付を申請する
全ての支援を受け終えたら、必要書類を揃えてとしまビジネスサポートセンターへ証明書の発行を申請します。申請書は、としまビジサポの窓口でお渡しします。
Step 3:審査を経て、証明書を受け取る
申請内容に不備がなければ、審査後に証明書が郵送などで手元に届きます。この証明書が、優遇措置を受けるための「通行手形」です。
Step 4:証明書を使って、各種優遇措置を適用する
いよいよ最終ステップです。会社の設立登記を行う法務局にこの証明書を提出して登録免許税の軽減を受けたり、金融機関に提出して有利な条件で融資を受けたりします。大切に保管し、最大限に活用しましょう!
※証明書の有効期限にご注意ください
創業支援等事業を開催する機関
豊島区では、以下の心強いパートナー機関があなたの創業を具体的にサポートしてくれます。それぞれに特色があるため、ご自身の状況や相談したい内容に合わせて、最適な相談先を見つけてみてください。
1. 個別相談
ビジサポ専門相談員による個別相談を1か月以上かけ受講し、創業に必要なスキルを身に付けます。
2. 「女性のための起業塾」の受講
区が実施する「女性のための起業塾」に7割以上の出席かつ区が指定する“必須回”に全て出席していただきます。
※女性限定
※全講義終了後、受講報告書をご提出ください。
3.「創業スクール」の受講
東京信用保証協会が実施する「創業スクール」に7割以上の出席かつ区が指定する”必須回に全て出席出席していただきます。
豊島区の特徴:他の区にはない強みとは?
他の23区でも特定創業支援制度はありますが、豊島区ならではのポイントは以下のとおりです:
- 支援メニューが豊富で分かりやすい
ビジネスサポートセンターのスタッフが丁寧に案内してくれます。 - 女性起業家への支援が手厚い
女性向け起業塾が制度対象となっている区は、限られています。 - 支援制度の“セット活用”がしやすい
創業支援受講→ 証明書発行 → 優遇措置という一連の流れがスムーズに設計されています。
まとめ:創業を考えているなら、豊島区の制度は活用すべき!

ここまで解説してきたように、
豊島区の特定創業支援等事業は、制度設計が分かりやすく、実際の創業に直結する支援が多いのが魅力です。
こうした支援を1つの制度でカバーできるのは、非常に大きなメリットです。
この記事のポイント総まとめ
- 創業時に必要な知識を取得することができる。
- 会社設立時の登録免許税が半額になり、初期コストを大幅に削減。
- 日本政策金融公庫や都の融資制度を有利な条件で利用できる。
- 国の補助金申請(小規模事業者持続化補助金など)で有利になる。
- 事業計画の質が向上し、ビジネスの成功確率そのものが高まる。
あなたの夢を、夢のままで終わらせないために。豊島区が用意してくれたこの強力なサポートを最大限に活用しない手はありません。